身の回りの代表的なプラスチック
●ポリ塩化ビニル(PVC)
名称
(JIS K 6900 による) |
ポリ塩化ビニル
(塩化ビニル樹脂 vinyl chloride resin はポリ塩化ビニルの同義語として使われる) |
定義
(JIS K 6900 による) |
塩化ビニルの重合体 |
略語
(JIS K 6899-1 による) |
PVC |
英語 |
poly vinyl chloride |
特長 |
燃えにくい。添加剤を加えて軟質から硬質まで、透明から不透明の幅広い特性を得ることができる。水に沈む(比重1.4)。表面の艶・光沢が優れ、印刷適性が良い。 |
主な用途 |
上・下水道管、継手、雨樋、波板、サッシ、床材、壁紙、ビニルレザー、ホース、農業用フィルム、ラップフィルム、電線被覆 |
簡易鑑別法 |
水に沈む
燃焼試験:自己消火性
バイルシュタイン試験:+(緑〜青の炎色)
ふっ素検出反応:− |
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硬質ポリ塩化ビニル
(用途)パイプ・継手、建材、フィルム・シート、板 |
軟質ポリ塩化ビニル
(用途)フィルム、シート、レザー、押出品 |
透明性 |
透明〜不透明 |
半透明〜不透明 |
密度 *1 |
(g/cm3) |
1.30〜1.58 |
1.16〜1.35 |
引張強さ *2 |
(MPa) |
41〜52 |
11〜25 |
破断時伸び *3 |
(%) |
40〜80 |
200〜450 |
引張弾性率 *4 |
(MPa) |
2400〜4100 |
- |
圧縮強さ *5 |
(MPa) |
55〜89 |
6〜12 |
曲げ強さ *6 |
(MPa) |
69〜110 |
- |
線膨張率 *7 |
(×10-5/℃) |
5.0〜10 |
7.0〜25 |
荷重たわみ温度 *8
(1.81MPa負荷) |
(℃) |
60〜77 |
- |
絶縁破壊強さ
*9 |
(kV/mm) |
14〜20 |
12〜16 |
耐アーク性
*10 |
(Sec) |
60〜80 |
- |
吸水率[24hr] *11 |
(重量%) |
0.04〜0.40 |
0.15〜0.75 |
燃焼性
*12 |
(mm/min) |
不燃性〜自消性 |
ゆっくり燃える〜自消性 |
耐酸・アルカリ性 |
強酸にわずかに侵される |
耐溶剤性 |
ケトン、エステル、芳香族炭化水素に膨潤または溶解 |
常用耐熱温度 |
(℃) |
60〜80 |
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出典;JIS K 6900, JIS K 6899-1(日本規格協会), プラスチック読本(プラスチック・エージ), 図解プラスチック成形材料(工業調査会), 図解プラスチック用語辞典(日刊工業新聞社), プラスチック・データブック(工業調査会), 日本プラスチック工業連盟誌プラスチックス(工業調査会), 文部省学術用語集化学編(日本化学会)